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2025/07/24
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介護の仕事解説
2025/07/24
介護業界で活躍できる「伝える力」とは?―現場で求められる3つの対話スキル
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はじめに:介護の仕事に必要なのは「資格」だけではない

介護の現場では、資格や技術と同じくらい、あるいはそれ以上に重視されるのが「コミュニケーションスキル」です。特に未経験者や業界の知識がない方にとって、「介護は身体介助が中心」というイメージが先行しがちですが、実際の現場では“会話”が仕事の土台を支えています。

この記事では、介護未経験の方や業界に興味があるけれど一歩踏み出せない方に向けて、「なぜ介護にコミュニケーション力が必要なのか」「どんなスキルが求められるのか」「どうすればそれを身につけられるのか」を、具体例を交えてわかりやすく解説します。


介護現場で求められる3つのコミュニケーションスキル

① 傾聴力:相手の「声にならない声」をくみ取る力

介護施設で働くスタッフにとって最も重要なのが「傾聴力」です。ただ話を聞くだけではなく、相手の表情・しぐさ・声のトーンから本音を感じ取る力が求められます。

たとえば、高齢者の方が「大丈夫」と言っていても、実際には腰の痛みや不安を抱えていることがあります。実際、ある調査では**約65%の介護職員が「利用者の表情変化から体調の異変に気づいた経験がある」**と回答しています。

このような“言葉にならないサイン”に気づける力が、介護職の信頼を高める第一歩です。


② 共感力:安心感を生み出す“心の寄り添い”

共感力とは、相手の立場や気持ちを理解し、それを言葉や態度で表現する力です。

介護の現場では、認知症の方や言葉での表現が難しい方とも接する場面が多くあります。その際に「怖かったんですね」「びっくりされましたよね」といった共感のひとことがあるだけで、利用者は安心し、スタッフとの信頼関係が深まります。

特に、初任者研修修了者のうち、現場で「共感的な対応ができた」と感じた割合は70%以上(民間調査)とされ、研修だけではなく実際の現場で実践することの重要性がわかります。


③ チーム連携力:スタッフ同士の情報共有で支援の質が上がる

介護は一人で行う仕事ではなく、看護師・ケアマネジャー・他の介護職員と連携しながら支援を行います。たとえば、日々の変化を共有しないと、小さな体調不良の兆候を見逃してしまうこともあります。

実際、厚生労働省の調査では、情報共有の徹底により誤薬や転倒事故の発生率が20~30%減少したという報告があります。声かけや報連相の質が、利用者の生活の安全と直結しているのです。


未経験者が今からできる3つのコミュニケーション力アップ法

1. 高齢者との会話の場に積極的に参加する

地域のボランティア活動やシニア向けのイベントなど、実際に高齢者と話す場を体験することで、実践的な感覚を養えます。

2. “相手目線”で話す練習をする

家族や友人との会話の中でも、「相手がどう感じるか」を意識して話す練習をするだけで、共感力が育まれます。

3. 介護コミュニケーションの無料動画を活用する

最近では、YouTubeなどで介護現場の会話例を学べる無料コンテンツが増えています。1日10分でも見ることで、現場のイメージがわき、心理的なハードルが下がります。


こんな方におすすめの職場環境とは?

コミュニケーションに自信がない方でも、サポート体制が整っている施設であれば安心してスタートできます。以下のような条件をチェックしましょう:

  • 入職後のOJT制度がある

  • 少人数ユニット制を導入している

  • 定期的な面談や相談窓口がある

これらの環境がある職場では、未経験者でもじっくりと人間関係を築いていくことができ、長く働き続けられます。


まとめ:コミュニケーションスキルは“技術”として磨ける

介護業界で求められるコミュニケーション力は、生まれつきの性格ではなく「後から身につけられる技術」です。傾聴・共感・連携という3つの柱を意識することで、未経験の方でも確実にスキルアップが可能です。

もし「話すのが得意じゃない」と感じていたとしても、それはむしろ伸びしろの証拠。少しずつ現場に慣れ、利用者の笑顔にふれながら成長していける――それが、介護の仕事の魅力でもあります。

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