
介護職は「人の役に立つやりがいのある仕事」として注目を集めています。しかしその一方で、現場に入ってからの悩みや不安が多く、離職率が高い職種でもあります。厚生労働省の調査によると、介護職員の離職率は約15%(全産業平均は約13%)とやや高く、特に入職3年以内の離職が目立つのが現状です。
これから介護職に転職を考えている方、またはすでに転職活動中の方にとって、「働く前にどんな悩みが起こりやすいのか」「困ったときにどこへ相談すればよいのか」を知っておくことは安心材料になります。この記事では、介護職のよくある悩みと解決方法、そして具体的な相談先についてご紹介します。
介護職でよくある悩みとは?
1. 人間関係のストレス
介護現場では利用者さんやご家族、さらに多職種のスタッフと協力しながら働きます。人との関わりが多い分、「先輩に質問しにくい」「意見が通らない」といった人間関係の悩みが生じやすいのです。
ある調査では、介護職を辞めた理由の第1位が「職場の人間関係」(約40%)となっており、最も大きな課題であることが分かります。
2. 体力・精神的な負担
夜勤や早番・遅番といったシフト勤務は生活リズムが崩れやすく、体力的にきついと感じる人が多いです。また、認知症の利用者さんの対応など精神的な負担も大きく、燃え尽き症候群になるケースもあります。
3. 給与面の不安
介護職は「給与が低い」というイメージを持たれがちですが、実際に介護職員の平均月収は約23〜25万円程度(介護労働実態調査より)。年齢や資格によっては手取りが少なく感じることもあり、生活面での不安につながります。
4. 未経験からの挑戦に対する不安
「介護の資格を持っていない」「体力的に続けられるか心配」といった声も多く聞かれます。特に他業種からの転職者は、業界用語や介護技術に戸惑うことが少なくありません。
介護職の悩みを解決する方法
人間関係の悩みには「相談窓口」を活用する
職場で言いづらいことは、外部の相談窓口を利用するのがおすすめです。たとえば各自治体には「介護人材相談窓口」や「福祉人材センター」があり、無料で悩みを聞いてもらえます。転職エージェントも職場環境の情報を事前に提供してくれるため、人間関係の合う職場を探す上で有効です。
体力・精神面の負担は「働き方の調整」で軽減
夜勤の少ないデイサービスや、入居者数が比較的少ないグループホームは身体的な負担が軽めです。また、介護ロボットやICTを導入している施設では腰痛対策にも効果的です。求人票に「腰痛予防のためのリフト導入率」が記載されている場合もあるので要チェックです。
給与面は「資格手当」と「処遇改善加算」を確認
介護職の給与は年々改善されています。特に「介護福祉士」の資格を取得すると月額1〜3万円の手当がつくことが多く、収入アップに直結します。また、処遇改善加算によって賞与が支給される施設も増えており、実際に年収が350万円以上の介護職員も珍しくありません。
未経験の不安は「研修制度の充実度」で解消
介護職員初任者研修を修了してから現場に入ることで、自信を持って働けるようになります。未経験者向けに「OJT研修」「メンター制度」を導入している施設を選ぶのも安心材料です。
介護職の相談先まとめ
1. 公的機関
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福祉人材センター(各都道府県に設置)
求人紹介だけでなく、キャリア相談や職場の人間関係に関する悩みも対応可能。 -
介護労働安定センター
労働条件や労働環境についての相談に乗ってくれる専門窓口。
2. 転職エージェント
介護職専門の転職エージェントは、非公開求人の紹介や面接対策、給与交渉までサポートしてくれます。実際の職場の雰囲気や離職率など、応募前に知りにくい情報を得られるのが強みです。
3. 職場内の相談窓口
大規模法人の施設では「職員相談室」や「ハラスメント窓口」を設けている場合があります。内部で解決できるケースも多いため、まずは制度の有無を確認すると良いでしょう。
まとめ
介護職は「人と関わり、社会に貢献できるやりがいある仕事」である一方、悩みも多いのが現実です。しかし、相談先を知っておくことで一人で抱え込まず、解決の糸口を見つけることができます。
これから転職活動をしている方は、求人票だけでなく「研修制度」「人間関係の雰囲気」「処遇改善の有無」といったポイントを重視して職場を選ぶことが大切です。安心して働ける職場を見つけることで、長く続けられるキャリアが築けるでしょう。
